先日持ち込まれた Scotty Cameron の GSS パター。それも松山プロが使ったことで価格が高騰した NEWPORT 2 形状のセンターシャフトモデル。

そのリシャフト(オリジナルに戻す)の依頼でした。現状のシャフトを抜くときに遭遇した意外なヘッドの造りについて、「こうなっていたんだ…さすがだな」と思うことがありました。

その時の状況はシャフトを抜こうとしてヒートガンを使ってかなり熱したのですが、びくともしない…。接着剤が悪いのか?シャフトを入れる時に圧入しているのかなど色々考えましたが、そうではなかったんです。
もしかしたら熱する範囲が狭かったのかと思って少し幅を広げてみたらなんとなく動きそうな感じになってきて、さらにその幅を広げたらやっとシャフトを外すことができました。

これが外したヘッドです。想像もしないような長いネックが入っていました。なぜこんなにネックが長いのか?
一番の効果は重心の高さへの影響だと思います。ネックがないマレットパターなどは重心が低くなってしまいます。元々クランクネックを使っているプレーヤーにとって、重心が下がると普段のヒットポイントでの転がりが悪くなるため、それを防ぐ効果があるんだと思います。

あとはヘッド重量が重いとシャフトのしなりも多くなります。シャフト内部にネックが入ることによってよりシャープな反応をしてくれるようになります。しなりが抑えられるということですね。
実は自分もマレットパターでシャフトのしなりを感じすぎたりバランスが重くなってしまったりしたときにはシャフト内部にウェイトを入れたりしたこともありました。
こうやってツアーで使えるパターの探求心が市販品にも落とし込まれていくことが Scotty Cameron のパターの凄さなんだと思います。

コメント